小学校4年生のクラスが荒れる?!ゲーム・スマートフォンが子どもたちに与える深刻な影響と保護者への対策
近年、子どもたちの生活環境は急速に変化しています。特に、ゲームやスマートフォンの普及は、子どもたちの日常生活に大きな影響を与えています。教室の荒れも低年齢化している気もしますが、10歳前後のお子さんの面接が増えており、ある小学校4年生のクラスで授業妨害や暴言、暴力行為の現状を目にしました。その会話の中で15歳以上の年齢制限のあるゲームに没頭している子どもたちの存在がとても気になりました。
もちろん、子どもの発達特性や子どもを管理する教師の力量不足、保護者の理解が得られないなど学級の崩壊には様々な原因が考えられます。
その中のひとつの背景であろう、ゲーム・スマートフォンが子どもたちに与える深刻な影響について考えてみました。

目次
クラスの荒れとゲーム・スマートフォン依存の関連性
1. 不登校の遠因
ゲームやスマートフォンへの過度な依存は、不登校の一因となっています。長時間のゲームプレイや深夜までのスマートフォン利用により、生活リズムが乱れ、学校に通う意欲が低下するケースが増えています。
2. 生徒たち自身の声
実際に、私が中学生の運動部に所属する生徒を対象にアンケートを実施したところ、目標達成の障害となっているものとして、約80%の生徒が「ゲームやスマートフォン」を挙げました。これは、子どもたち自身がゲームやスマートフォンの影響を自覚していることを示しています。
さらに、他の調査でも同様の傾向が見られます。
- 全国学力・学習状況調査(文部科学省):1日3時間以上ゲームやスマートフォンを利用する生徒の学力が平均より低い傾向が報告されています。
- 日本青少年研究所の調査:中高生の約70%が、スマートフォンの長時間利用が勉強の妨げになっていると回答しています。
- 集中力の欠如:日本教育研究所の調査では、長時間のデジタルデバイス利用により、注意力や集中力が低下する子どもが全体の約40%に上ると報告されています。
ゲーム・スマートフォンが子どもたちに与える深刻な影響

1. 学習意欲の低下と成績の悪化
過度なゲームやスマートフォンの利用は、学習時間の減少や集中力の低下を招きます。夜更かしによる睡眠不足は、授業中の眠気や理解力の低下につながります。
2. 心身の健康への影響
- 視力低下:日本眼科医会のデータでは、10歳以下の子どもの約25%が近視と診断されており、その主な原因としてデジタルスクリーンの長時間視聴が挙げられています。
- 睡眠障害:厚生労働省の「子どもの健康に関する調査」によれば、小学生の約30%が就寝前の1時間以内にスマートフォンやゲームを使用しており、これが睡眠リズムの乱れにつながっています。ブルーライトの影響や夜間の利用により、睡眠の質が低下します。
3. 情緒面での問題
- ゲーム依存症のリスク:世界保健機関(WHO)は2019年に「ゲーム障害」を正式な疾患として認定しました。国内の研究では、子どもの約9%がゲーム依存の傾向を示しているとされています(国立成育医療研究センター調査)。
- 攻撃的行動の増加:暴力的なゲームの影響で、子どもの約15%に攻撃的な言動や反社会的行動が増加しているとのデータがあります(日本児童心理学会報告)ゲーム内の刺激的な体験やSNSでのやり取りは、子どもの情緒に影響を与えます。イライラや不安感が増し、友人関係のトラブルの原因になることもあります。
4. 社会性の欠如
- コミュニケーション能力の低下:総務省の「令和4年情報通信白書」では、長時間ゲームをする子どもの約50%が、友人との直接的な交流が減少していると回答しています。
- いじめやトラブルの増加:オンライン上のトラブルが学校生活に持ち込まれ、いじめの原因となるケースが全体の約20%に上ると報告されています(文部科学省調査)現実の交流が減少し、コミュニケーション能力や協調性が育ちにくくなります。孤立感を深め、不登校につながるケースも報告されています。
- 過度な課金:消費者庁によると、未成年者によるゲーム内課金トラブルが年間約1,200件報告されており、高額請求に悩む家庭が増加しています。子どもの拝金主義や虞犯行為への遠因ともなりえます。
保護者が取るべき対策

1. 家庭でのルール設定
こどもと以下のような最低限の内容を書面契約で取り交わすことは必須です。合意のもとに契約違反の時はペナルティもお忘れなく。
- 利用時間の制限:平日は1〜2時間以内、休日は3時間以内など、家庭でのルールを明確にしましょう。
- 夜間の利用禁止:就寝1時間前からはデバイスの使用を控え、良質な睡眠を確保します。
2. コンテンツの確認と適切な選択
- 年齢に適したコンテンツ:暴力的なゲームや不適切なサイトへのアクセスを防ぐため、フィルタリング機能を活用しましょう。
- 家族で話し合う:子どもと一緒にゲームやスマートフォンの使い方について話し合い、理解を深めます。
3. 代替活動の提供
- スポーツや趣味の推奨:身体を動かす活動や、興味を持てる趣味を見つける機会を提供しましょう。
- 家族との時間の充実:一緒に過ごす時間を増やし、コミュニケーションを深めます。
4. コミュニケーションの強化
- 日常会話の促進:子どもの話に耳を傾け、心の変化をいち早くキャッチします。
- 悩みの共有:学校や友人関係での悩みを共有し、サポートしましょう。
5. 専門家への相談
- 早めの対応:問題が深刻化する前に、学校や専門機関に相談し、適切な支援を受けます。まず、スクールカウンセラーを利用しましょう。
学校との連携の重要性
1. 情報共有と一貫した対応
学校と家庭で子どもの状況を共有し、連携して対応することが大切です。保護者会などで提案してもよいでしょう。地域や家庭と学校で一貫性のあるルールや指導を行うことで、子どもも安心して生活できます。
- メディアリテラシー教育の推進:デジタル機器の適切な利用方法やリスクについての授業を定期的に実施し、子どもたちの判断力を高めます。
- 生活習慣の指導:担任教諭やスクールカウンセラーによる個別相談を通じて、生活リズムや学習習慣の改善をサポートします。
まとめ
小学校4年生は、ある意味、子どもの自我形成や成長段階の節目。特にギャングエイジと言われる世代です。クラスが荒れる背景には、ゲームやスマートフォンの過度な利用が大きく関与しています。子どもたち自身も、それが目標達成の障害となっていることを認識しています。
保護者の皆様は、日頃からのコミュニケーションや適切なルール設定を通じて、子どもたちの健やかな成長をサポートしましょう。また、学校や専門機関と連携しながら、社会全体で子どもたちを見守っていくことが重要です。
参考資料
- 文部科学省「全国学力・学習状況調査」
- 日本青少年研究所「中高生の生活と意識に関する調査」
- 日本眼科医会「子どもの視力に関する調査」
- 国立成育医療研究センター「ゲーム依存に関する研究」
- 世界保健機関(WHO)「ゲーム障害の診断基準」

